唇を塞いで
「話って?」
「アメリカ行くって話はしたでしょ?」
「……うん」
「ごめんね…。あたし…ずっと京といたかった。」
「泣くなって」
そう言って
京はあたしを抱き締めた
あったかい
このまま消えてなくなりたい
「京…京、好き。でも…嫌いになって…」
「は?」
あぁ言わなきゃ
「あたしのことは忘れて…」
京の顔がどんどん曇っていく
「何言って……。そんなの無理だから」
「あたし…日本には戻らない」