唇を塞いで



「うーん。二人きりになれるトコ?」


……は?

なんで?
意味不明なんだけど


「そういうのはやだ。」


「いやいや。いく場所は俺が決めるから」


そんな…勝手すぎる
あたしだって行きたい場所あるのに……



「詩希ー」

だるそうな声を出しながらあたしを呼んだのは、

京だった


「詩希、俺とまわ……」


「あーごめん、坂井。オレが誘っちゃったんだー。しかもお前、B組じゃん?」



「ふーん」


そう言って京は背中を向けて行ってしまう





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