唇を塞いで
休み時間に一人で屋上に行った
屋上なら誰にも見つからないだろうってことなんだけど……
一番会いたくない彼に会ってしまう
「あ、詩希」
あたしは素早く立ち上がり京の横を通りすぎた
話したら、きっと泣いちゃう
腕を捕まれそうになったけどなんとかかわした
辛い……
でもしょうがない
あたしは資料室に入って授業をサボった
「なぁんもすることないし」
ボーッとしてるだけじゃつまらなすぎる
結局あたしは教室に戻った