唇を塞いで



何も考えられないまま授業は終わった


放課後になっても、立ち上がる気力さえない



ずっと机に突っ伏して泣いてた


だんだんなんで泣いてるのか
わからなくなってきた




誰かの入ってくる音で泣き止んで下を向いた


泣いてるの、バレたら大変



誰かはあたしの隣に座った


なんで?
最悪だ……


隣って誰だっけ?
早く行ってよ



「無視とか……」


京?

思わず顔を上げてしまった

マズイ……



「無視とか…だいぶキツイんすけど」





< 46 / 239 >

この作品をシェア

pagetop