唇を塞いで



苦笑しながらあたしのほうを向いた



その顔があまりに辛そうで胸が痛くなった


見てられなくて、あたしは教室の隅っこに行った



「逃げんな」


低くてハスキーな声が
あたしの思考を混乱させた




京に体のむきを変えられた


京の顔が近くにある


瞬きする間もなく京のキスが降ってきた



あの時とは違う、
深くて、荒い
だけど…


甘いキス


こんなキスは初めて。
体が熱くなる


もっと…もっと…って
どんどん欲しくなる





< 47 / 239 >

この作品をシェア

pagetop