唇を塞いで
十和の仕業だ
十和があたしが朝帰りしたってお父さんに言ったんだ
「十和なんか嫌い。なんでお父さんに言うの？心配させたくなかったのに」
あたしは思いっきり十和を睨んだ
「だったらそんなことするなよ」
最低だ…
お父さんはお母さんが亡くなった5年前から一年おきに
お母さんのほうのおばあちゃん家に行っている
ただ、今回は例外で二年間行っている
「父さんもお前が見たいって」
十和なんかだいっきらい
