雨の日の奇跡
ざわっ…
食堂に入ったとたん、一斉に俺たちに降り注ぐ視線。
「おい、山下〜!今日もラブラブでいいなあ〜!」
肩を叩かれ、振り返ると
先輩の菅井さん…
「だから…俺たちは付き合ってなんかないっていってんじゃないっすか」
もう何回この言葉を言っただろう。
「まあ誤魔化すなって!
美男美女カップルって噂だぞ〜」
何度説明してもこれ。
…そう。
何故か俺たちは
付き合ってるってことに
なっている。