学校の王子様!!①
「俺以外の男にその顔見せんじゃねぇぞ……?」
「へ?」
抱きしめてる咲羅の耳元で囁いた
「その顔ってどの顔…?」
「知らなくていい」
「じゃあなんで言ったんだよ」
「気まぐれ」
「ふぅ~ん……」
鈍感……
まぁ無自覚でやるから可愛いんだけど……
計算でやる女はちょっとキモい……
「でさぁ雅翔………」
「ん~?」
「いつまでこのまま?」
「…………………………咲羅は俺に帰って欲しいんだね……」
わざと落ち込んだ振りをする
「うん」
「……え?」
マジっすか……?
「面会時間終わりだし」
なるほど…なら仕方ない……
「じゃあな。咲羅」
「あ……ああ。じゃあな」
俺は咲羅に手を振って病室のドアに手をかけた