INNOCENT
第一章/掌
大きさ
彼の手の感覚は、
今までに体験したことのない感覚だった。
ゴツゴツしてるような
だけど、細いような
あまり毛深くなくて
日焼けしても焼けない肌
その手に触れると
何故か安心感が湧いた
その手を繋ぐと
解きたくなくなった
誰の手も同じように見えるけど
彼の手は
私にとっては特別だった
だけど
いつからだろう。
その手を
恐れるようになったのは。