エクスタシー~極上のオトコ!?~
リビングに戻ると、エクスタシーはバラエティー番組を見て、ゲラゲラ笑っていた。


その傍若無人な態度を見ていて、
『本当にこの人を連れて行ってもいいんだろうか』
と不安になった。


これまでのやりとりからして、ノゾミさんは男性にしては繊細な人のように思える。


もしかしたら、外見も女性的な人かも知れない。


もし、ノゾミさんが女装でもしていたら、エクスタシーはどんな態度をとるだろう……。


想像もつかない。


成り行きで同行を求めたものの、それが良かったのかどうか、今となっては疑問に思えてきた。


彼がノゾミさんに不用意なことを言ってしまったらどうしよう……。


「あ、あのね。明日のお昼、ノゾミさんに会うことになったんだけど」


エクスタシーの視線はテレビに釘付けの状態で私の方を見向きもしない。


それでも彼は
「ああ。わかってるって。一緒に行くよ。約束だもんな」
と答えた。


「う、うん……」


やっぱり来なくていい、とは言えなかった。



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