エクスタシー~極上のオトコ!?~
私はためらいながらレストランに入り、ホテルのコンシェルジュみたいな人に恐る恐る名前を言った。


「お待ちしておりました」


通されたのは落ち着けるボックス席だった。


調度品やカトラリーも高級そうで、私はわけもなく緊張した。


ランチを楽しんでいるのはビジネスマンや、お金持ち風のマダムたち。


自分がひどく場違いに思える。


「な、なんだか高そうな店だね」


こっそりエクスタシーに耳打ちすると、彼は
「心配すんな。カネが足りなかったら貸してやるって」
と、自分の胸のあたりをポンポンと叩いた。


確かに。


おカネなら貸すほど持ってる人が一緒なんだから、ある意味心強い。


恐ろしいほどの高利だけど……。




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