エクスタシー~極上のオトコ!?~
彼の右肩を持ち上げた時、いきなり伸びてきた両腕に抱きしめられた。


「あ……」


自分の上半身が彼の体の上に重なる格好になって慌てた。


「あ、あの……」


私は慌てて体を離そうとした。


けど、更に強い力で二本の腕が抱きしめてくる。


「わ、私、ケガの手当てしてあげようと思っただけで……」


「う、上着があると、傷、見れないし……」


「あ、あの……。ほんとに……。それだけだから」


「離して……ほしいんだけど……」


何を言っても、彼は私を放そうとしなかった。


ケガのせいで意識が混濁してるのかも知れない。


抱きしめているのが私だってこと、わかってないのかも……。


顔を熱くしながら、色々なことを考えていた。



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