エクスタシー~極上のオトコ!?~
「あ、あの……。中、見ちゃった」


私は泣きそうになるのをこらえ、必死で笑った。


エクスタシーは私の顔をじっと見ていた。


「ごめんね。勝手に開けたりして」


謝っても、彼は何も言わない。


ただ、黙ってケータイをポケットに入れ、そのまま身じろぎもせずに布団の上に視線を置いている。


その氷のような横顔を見た私は、最も自虐的と思われる質問をせずにはいられなかった。


「写真の人……。誰なのか聞いてもいい?」


尋ねる声が震えた。


エクスタシーは無言でベッドを降り、私の横に立った。


長い沈黙のあと、彼は
「俺の……嫁……」
と沈みこむような声で答えた。


嫁?


うそ……。


奥さんがいるんだ……。


私は後頭部を殴られたような衝撃を受けた。




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