エクスタシー~極上のオトコ!?~
それにしても困った……。


腕を組んで、すぐに思い出したのはミジンコ尚道の顔だった。


あの温厚そうなお坊ちゃまも、こんな時間に叩き起こしたら、さすがに怒るだろう……。


いや。愛があれば来る。


つっても、アッシーとしてしか利用したことがない。


愛が生まれるような関係じゃないか……。


迷いながらも、アタシはイチかバチか尚道に電話をかけてみることにした。


「はい……」


電話に出た声は、やはり眠そうに曇っている。


「あのぉ……」


恐る恐る声をかけると、尚道は
「美穂さん?」
と、弾むような声を出した。




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