エクスタシー~極上のオトコ!?~
「けど、ギャラリーは僕のものです」


それがどうした。


アタシはすっかりやる気を失っていた。


「ふたりでギャラリーを大きくしていきましょう」


「ふたりで?」


唖然として聞き返すと、尚道は遠大な夢でも語るように遠い目をした。


「そうです。美穂さんにはお休みの日にマダムとしてギャラリーを手伝っていただいて……」


頭の中で、カチン、と音がした。


ふざけるな。


「それ、今より働けってこと? 自分の贅沢する分を稼ぎながら?」


厳しく聞き返すと、尚道はハッとしたように黙った。


「勘弁してよ。アタシ、今でもイッパイイッパイなんだから」


そう言って席を立ったアタシを、尚道は悲しそうな目で見ていた。





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