エクスタシー~極上のオトコ!?~
31.

シンガポールスリリング @美穂

『ついに王子様GETかも~』


なんて、本日二通目のメールを送ってやっても、やっぱり理沙からは返信がない。


ったく……。


アタシは舌打ちして、ケータイを閉じた。


「美穂さん。お待たせしました」


あたしがクロークに預けておいたオーガンジーのショールを片手に、桐山ヒロトがロビーに現れた。


レディーファーストが身についている男だ。


彼は父親の投資会社の専務として働いている。


時々、こうして海外の支店を視察して回ることがあるそうだ。


今回の滞在は少し長めになるとか。



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