エクスタシー~極上のオトコ!?~
38.

帯に短し…… @美穂

結局、取り立て屋の萩野には会えず、アタシは欲求不満のまま自宅へ戻った。


イライラが収まらないアタシは、リビングで理沙に詰め寄った。


「どーするつもりなの」


理沙は何かが吹っ切れたように
「産む」
と、答えた。


「そんなこと、あんたが勝手に決めていいわけ?」


「誰が何と言おうと産む」


萩野と会ってからの理沙は可愛げがなくなった。


ったく。


あの男ほど害虫と呼ぶに相応しい男はいない。


「あんた、萩野が望まない子供でも産むつもりなの?」


理沙の目が戸惑うように逡巡の色を見せる。


それでも、理沙は
「産む」
と答えた。


「あの男がこのまま蒸発しても?」


「産む。私、彼が授けてくれた子供と一緒なら、どんなに辛くてもどんなに寂しくても頑張れるから」


何、言ってんだか。


時給七百円のクセにチャンチャラおかしい。




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