エクスタシー~極上のオトコ!?~
不運はそれだけで終わらなかった。


アタシのことを目の仇にしてる伝説のチーフパーサー、藤山和美が一緒だ。


最悪。


あたしはげんなりしながらカンファレンスルームに移った。


乗務前のブリーフィングが始まるのを待つ。


一番若そうな正社員のCAが先に来ていた。


テーブルの上にキチッと、資料を並べている。


本社のCAは、もれなく厳格なタテ社会に組み込まれてる。


下っ端は一番に出社する。


そして、同乗する先輩乗務員の一人一人に挨拶をして歩かねばならない。


が、アタシたち派遣のことは見下してるんだろう。


明らかにこっちが年上でも、正社員の方から挨拶されたためしがなかった。


今に見ておれ。


セレブになって見返してやる。


新人の正社員たちを見てると、アタシの決意はますます強固なものになる。



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