エクスタシー~極上のオトコ!?~
機内で配る新聞を持って搭乗口の脇に立った。


どすっどすっ。


床が揺れ、藤山チーフパーサーが姿を現わした。


黒く染め上げた前髪はハードスプレーで固定され、一本たりとも乱れてない。


「関谷さん」


「は、はい!」


藤山に名前を呼ばれ、アタシは反射的に衿のリボンを整えた。


「今日、わたくしのアシスタントをやって頂ける?」 


「え? あ。はい。しょ、承知いたしました」


こんなことを頼まれるのは初めてだった。



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