エクスタシー~極上のオトコ!?~
「ぐずぐずしないで行きなさい」


藤山の気迫に押され、アタシはギャレーを飛び出した。


急いで行ってみると、安藤画伯は顔色が悪かった。


「空酔いしちゃったみたいだ」


「冷たいお水、お持ちしましょうか?」


たとえ自分用に酔い止めを携帯してたとしても、会社の規則があって乗客にクスリを出してはいけないことになってる。


「頭も痛いし、かなり気分が悪いんだがね。水なんかで治るのかね」


画伯が力なく笑う。


思ったより自己主張が強そうだ。


「ものは試しです」


あたしはギャレーに戻り、氷水を作った。


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