エクスタシー~極上のオトコ!?~
通路を歩きながら藤山に見つからないよう、こっそり制服のポケットをさぐる。


アタシは画伯の前のテーブルの上に、グラスとクスリのシートを置いた。


酔い止めと頭痛薬。


自前のクスリ。


差し出した理由は親切心からではない。


このワガママそうなジジイとのやりとりが面倒くさくなったからだ。


こういう年寄りは治るまでナンダカンダ言ってきてうるさい。


「両方、一錠ずつ飲むとスッキリします。内緒ですよ」


ウィンクすると、画伯がニッコリ笑った。




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