エクスタシー~極上のオトコ!?~
勢いよく乗り込んだ私を見て、エクスタシーがクスッと笑った。


それが人にものを頼む態度ですかッ!


腹がたった。


が、注意するだけ無駄な気がする。


「この道、突き当たりまで行ってください」


憮然として言ったが、案の定、反応はない。


車を出してすぐ、前を向いたままのエクスタシーが
「この前、大丈夫だった?」
と、聞いてきた。


「この前?」


「大量の水かかえてただろ。無事、家までたどり着いた?」


「あ……。はい」


彼が私を覚えていたことが意外だった。




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