トライアングル・ラブストーリー
思わず耳を塞ぎたくなった
「もうそれ以上言わないで下さい…」
知らぬ間に涙が流れていた
それに気づいた部長は、ハッとした顔で「すまん…言いすぎた」と謝っていた
でも部長は何も間違っていない
一人で生きていくには限界がある
友達にもそれぞれの家庭があり、遊んだり世間話したり…そんなことしてる暇はないだろう
そのうちどんどん1人になっていって……
考えただけでも恐ろしかった
出来れば隣に誰かいてほしい
でもそれが部長でいいのか…
「今日は帰ります…」
私はそう言って玄関へと歩き出した
そんな私の背中に向かって「俺、本気だから!!」と叫ぶ部長
一瞬振り向きかけたが、その言葉を無視するかのようにまた歩き出し、扉を閉めた
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