トライアングル・ラブストーリー


「あれはだなぁ…」


「いいんです。言い訳なんて。ていうか言い訳する必要なんてないですよね。部長にとって私はただの部下ですし、告白したのだってどうせからかっただけんっ!?」


私は最後まで言葉を続けることができなかった


なぜなら私の唇が塞がれてしまったから


――部長の唇で


暫くしてやっと声を出すことができた


「何のつもりですか!!」


「黙れ」


ビクッ


低く冷めた声に一瞬怯んだが、ここで黙れば負けのような気がして、私は構わず喋り続けた



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