“無”な彼。



初めて山内くんを見た時、

カッコイイなぁ…。

ただ、そう思った。



それから山内くんを見ても、無表情。

授業中や休み時間はずっと窓の外を見ていた。



何を見てるんだろう?


放課後、私は窓の外を見てみた。



普通の景色。

昼間に比べては、少し暗くなったグランド。

生徒たちは部活をしている光景。


朝や昼は何もないはずなのに…。



不思議だった。

それから、私は山内くんを目で追うようになっていた。


…と言っても、山内くんはほとんど席に座っているので追うほどのことはないけど。


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