あいらぶ先輩!
◇two love
不安に染まる
「...何、その顔...気持ち悪いわよ。」
翌日、貸してもらったカーディガンを返しに、ミドリ先輩のクラスの2-Aに来たあたし。
サーモンピンクのカーディガンを受け取りながら開口一番に発したミドリ先輩の言葉。
だってだってだって...
「あんた人生で一番幸せって顔してるわね。」
そうですそうですっ。
幸せすぎるんだもんっ!
昨日9か月もの間追いかけ続けた市崎先輩から、まさかのキス&告白!
ミドリ先輩には帰宅してメールで一番にお知らせしてあげた。
夜はもう嬉しすぎて嬉しすぎて、明日が楽しみすぎてあんまり寝付けなかった。
けれど気分はサイコー!絶好調!
そんなアホ全開なあたしを見て、ミドリ先輩は「呆れた...」と薄ら笑いを浮かべた。
「ミドリ先輩っ!ミドリ先輩にはもう、ものすごっく感謝してますっ。」
あ~、口角が下がらないっ!
あたしはばかみたいに敬礼のポーズをとった。
「ふんっ。感謝しなっ!」
ミドリ先輩は誇らしげ。
あたしのことばかにしてるけど、ミドリ先輩も結構ばかだよ。(笑)
「あ、噂をすれば。爽司じゃない。」