あいらぶ先輩!

からまわり




―――――――――――――――――


「はあぁぁあああ...。」



今日の天気は、カラっとまぶしい快晴。

雲一つない、真っ青な空。


それに比べて、あたしの心は...

ずどーんと暗くて、重苦しい曇り空ってとこ?


盛大にため息が零れる。



昨日は、あれからお菓子を奪われた幼稚園児みたいに、わんわん泣いて家まで帰った。


幼稚園児にとってお菓子は大切なものだと思う。

あたしも実際小さいころはお菓子ばっかり食べてた記憶があるし。


今のあたしも、そんな状況に思える。

もやもやして、もどかしい気持ち。


例えはおかしいかもしれないけど...。





「何で今日はそんなに暗いわけ?」



さっきから何回もため息を吐きながら、倉庫でボールを磨くあたしに、誰かが声をかけた。

声からして、ハルキだろう。


「別に...。」


振り向くのさえ侭ならないあたしは、ハルキに背を向けたまま、やる気なく答えた。




別れようと言われたわけじゃないけど...。


あたしは理由もわからないんだから、ツライ。


爽司が何思ってるかもわからない。


あたしに何を求めてるんだろう。


あの時、何て言えば良かったの?



憂鬱だ...。


考えれば考えるほど、

迷路みたいに、出口が見えない。





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