あいらぶ先輩!
「ハルキ..。あたしは...「わかってる。」」
あたしが話そうとしたら、ハルキの力強い言葉で遮られる。
あたしは爽司が好き。
見失いかけた気持ちを、取り戻したから。
ハルキには応えられない。
ハルキも今のあたしから感じ取ったようだった。
「...市崎先輩。」
ハルキは俯いて、ふいに後ろに突っ立っている爽司の名前を呼ぶ。
「今度、るいを泣かせたら許さねーかんな。」
爽司は応答しなかったけど、ハルキは真剣な口調で話した。
「泣かせねーよ。」
爽司の言葉を聞き届けて、ハルキはあたしの頭をポンと撫でて、歩き出す。
あたしの横を通り過ぎて、体育館のドアに近付いたとき。
「ハルキっ、ありがとう。
助けてくれてありがとうっ。」
そう叫ぶあたしに、後ろ姿でひらひらと手を振った。
ハルキには、ホントに救われた。
たくさん助けてくれたんだ。
感謝してもしきれないくらいだよ...