あいらぶ先輩!


「送ってくから。」



手を繋ぎながら、あたしの家まで歩いた。


あたしの家はlulu milkから近いようで遠い。


夜になって日中よりも冷えた風が火照った頬にあたって、気持ちいい。



学校が終わってからじゃあ、最高でも2時間くらいしか一緒にいられない。


また、休みの日に逢いたいな...





「あのさ...また...」


「また?」


「休みの日、な。」



白い息を吐き出しながら、確かにそう言った。


先輩、それは休みの日もこうしてデートしてくれるってこと?



先輩は照れくさそうにうつむいた。


あたしと同じこと考えてくれてるんだぁ。


なんか...″以心伝心″みたい。


まだ付き合って2日なんだけどね。





「...はい。」




そう頷いたら、繋いでいる手がより強く握られたことがわかった。






行きと同じように帰りも会話は少なかったけど、あたしは確かに幸せに包まれていた。



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