あいらぶ先輩!
「あ、ここです。ここが家です。」
クリーム色が基調の一軒家。
先輩はあたしが家のドアノブに手をかけるまでも、ちゃんと居てくれた。
そんな先輩の優しさにキュン。
「あ、ちょっと来いよ。」
ドアノブから手を離して、先輩の方へ近寄る。
そしたら腕をつかまれて、唇と唇が重なった。
「...っ...」
角度を変えて何回も唇を重ねた。
両頬に手を添えて、深く。
「...っん...。」
先輩はそっと唇を離すと、名残惜しそうにあたしを見つめて
「またな。」
と、歩いてきた道を戻っていった。
先輩のお家、反対方向なのにわざわざ送ってくれたんだ...。
先輩、
あたし、今日で先輩のことをもっと好きになっちゃった。
さりげない優しさがいっぱい感じられて、とっても嬉しいの。
――その日は高鳴る気持ちがおさまらなくて、よく眠れなかった。