あいらぶ先輩!




「さくらのお姉ちゃんはどんな人なのっ!?」



こうなったら話題を変えるに限るっ。




「えっとねぇ...。」



いじけモードから復活したさくら。


ふぅ。良かった。


だいぶ前、さくらの機嫌を損なったあたしは、どれだけジュースをおごらされたか...。


危ない危ない。


気を付けなきゃ。




「あたしが言うのも変だけど、すごい人だよ。なんでもできるし。努力家だし。誰にでも優しいしね。ありさ姉はあたしの憧れなんだ。」



そう話すさくらの顔は、ほんとにお姉さんのこと好きなんだな、って伝わってきた。


さくらの憧れの人が...

あんな陰湿なことするんだろうか?



なんでもできる完璧な人で、努力家で、誰にでも分け隔てなく優しい...。



そんな人が、


あたしを階段から突き落としたり。



するだろうか?




あれ、よく考えてみたら。


1年生の階に滅多に2年生は来ない。


あたしの机の中に毎日手紙を入れれるはずがない。


そんなキレイな人が1年生の教室なんかに来たら、目立つだろうし。


もしかして...







――――同期に犯人がいるってこと?

 
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