あいらぶ先輩!


「ま、先輩は完全にあんたのこと...

嫌っちゃったけどねぇ。ははっ。」



左頬を押さえるあたし。


あたしの怒りのバロメーターは上昇中。


相応しい...?

リカの方が想ってる...?





「...バッカじゃないの。」


あたしの怒りは頂点に達し、無意識に口から零れた。




「...は?」






「相応しいとか、相応しくないとか...。

どうでもいいっつの!

先輩に完全に振られたらあたしだって諦める。

でもあたしは必死に努力してるし、他人にとやかく言われる筋合いない!」



「...ッ何よ!えらそうに!」


「こんな卑怯な真似する人になんて言われたくないって言ってんのっ。」



一度溢れ出したあたしの怒りは、言葉として出てきて止められない。

リカは顔を真っ赤にして怒る。

あたしだって、すごい顔をしているだろう。

でも、今のあたしには関係なかった。



「爽司を好きな気持ちはゼッタイ負けないんだから!

卑怯なことばっかやってないで、正々堂々と勝負しなよっ。」




紛れもなく、あたしの本心だった。

たとえ、好きな期間があたしの方が短くても...

この止めようのない気持ちが負けてるなんて思わない。

もう届かぬ想いだけど、今はそうハッキリと思えるから。




「...っ...ッ!」




リカがまた大きく手を振りかざした。


殴られるっ...



そう思った瞬間。








「...往生際悪ぃよ。」




そう言って、振りかざされようとした手を止めた、その人は...





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