あいらぶ先輩!
「...そ...うし..?」
何で、爽司がいるの...?
あたしは今この状況を理解できない。
頭がついていかない。
「...好いてくれてんのは光栄だけど...
俺の彼女にしょーもねぇことやるヤツには興味ねぇから。」
そう言って、爽司は絶句しているリカの腕を離した。
離された腕は、ダラリと脱力する。
「...失せろよ。」
「......ひどいっ...!」
泣きながら屋上を走って出て行ったリカ。
リカの後ろ姿は小さくなっていって。
やがて、視界から消えた。
リカ...。
あたしは複雑な気持ちで、リカの小さな背中を見つめていた。
「...なんで言わなかったんだよ。」
背後から切なげな声が聞こえる。
聞きたくて聞きたくて仕方のなかった低音。
一番大好きな、爽司の声...。