あいらぶ先輩!
「...言えなかった。」
あたしは爽司の方を向かずに答えた。
今、泣いちゃいそうなんだ。
「もっと...俺を頼れよ、バカるい。」
そしてあたしは、爽司のあたたかいぬくもりに包まれた。
「...っ...爽司のバカ...。
あたしが悪いけどね、結構傷ついたんだよ?」
あのときの爽司の瞳と言葉。
「...ごめん。許して。」
爽司は素直に謝ってくれた。
「うん。ごめんね、爽司。」
あたしも、素直に謝った。
後ろから回された爽司の腕に触れる。
やっぱりあたたかい爽司の手。
あたしを包むカラダは大きくて、あたしなんてすっぽり入っちゃう。
この腕が好き。
この体温が好き。
爽司が、大好き...。
「浮気とか...許さねぇかんな。」
ボソっと耳元で呟く。
それがたまらなく愛しく感じた。