世界一の君へ、花束を

春斗のノート



家に帰っても、微熱が残ったように、まだドキドキしていた。

城坂くんの事を思い出すと、胸が熱くなる。

自分でも、すっごくビックリした。

こんな気持ちになるなんて。

なんだか、不思議な感じ。

見た目は、あんなに怖いけど、根は本当に優しいんだな。

たまに学校で見かけていたけど、いつも怖くて、視線を合わせられなかった。

けど、もう城坂くんの優しさを知った。

少しも怖くないって事を知った。

みんなにも知ってもらいたいな。

見た目だけじゃないって事を。

きっと、みんなが「城坂春斗はヤクザだ」って、思ってるもん・・・。

本当は、違うのにな。

< 15 / 16 >

この作品をシェア

pagetop