キャラメルポップコーン
「フィットネスクラブ?」
「そう、あたしやってみたいの。」
「でもねぇ、ゆいにできるかしら?」
そうだよね。
ダイエットしようとした。
運動なんて苦手だから全然続かない。
こんなあたしがフィットネスクラブに入るなんて、
むしろ笑える。
「お母さん、あたしデブだよね?」
「え?んーまぁ、痩せてはいないわね。」
「あたしね、この前学校で、デブって言われたの。でも今まで言われたコト何回もあったの。だからちょっとくらいなら我慢できる。でもね、その人に『痩せたらかわいいのに』ってコトも言われたの。これは初めてだった。だから少し嬉しかった。あたしかわれるのかなって、希望を持っちゃったの。
あたし、痩せたら自分がどうなるのか見てみたい。そうしたら、友達みたいにかわいい服を着て、足や腕を出して、街を歩いてみたい。
あと、恋もしてみたい。
お母さん、お願い。」
…お母さんは少し考えてから、
「ゆいがそんな風に考えてたなんて知らなかったわ。あたしもずいぶん甘やかしちゃったからね。まぁ、やってみればいいんじゃないかしら。」
「お母さん!ありがとう!」
「ただし、やると決めたら最後までやり続けること。フィットネスクラブなんてお金かかるんだから、途中で投げ出しちゃダメよ。」
「わかった!!!」
よーしがんばるぞー!!!!