dessin
「いや、その合コンに呼ばれる変わり者ってさ……ふふ…今日お前合コン行くんだよな?」
「何が言いたい、何が。」
「ぁあ、確かにこの人も変わり者だもんね!東が変わり者だから類友ーって感じ?」
「類友?」
「類は友を呼ぶって事。」
「ぁあ、なるほど…って、じゃぁ俺もかよ!」
「今更!?」


ゲラゲラと絶対彼氏の前じゃしないような笑い方で平沢は笑うと、背後から同じ学部の女子にちょっと来てよー、なんて呼ばれて踵を返す。
じゃあね、なんて軽く挨拶をすれば、玉木がツッコんだサンダルをパタパタと鳴らして向こうへと歩いていった。




「つかお前さ。」
「ん?」
「そんな気味の悪い赤色どうすんの。」
「絵に使うに決まってんじゃん。」
「でも、その赤はないわ…玉木が超好きそう。」
「俺の描く絵はモノクロだっつーの。」
「他の美大でも有名だぜ?」
「何が。」
「死に取り付かれた男ーってさ。」


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