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東がチャーシューを捕まえた箸を玉木に向けてニヤニヤといやらしい笑みを浮かべる。
玉木は、一瞬ワザとむっとした表情を浮かべて、東の手を取れば、チャーシューをパクリと食べてしまった。
瞬時に東が悲壮な声をあげ、箸をパタパタさせれば、玉木がニヤニヤと笑いながらチャーシューを飲み込んだ。
「へっ。才能を僻むな凡人よ。」
「ひっでぇ!」
「ひでぇのはどっちだ、バカ。」
「真実はオブラートに包めよ玉木。」
「お前まで!ひっでぇ!」
「小馬鹿にすっからだよ、観念しな、お前の負けだから。」
いつもながら、バカバカしい会話だと思う。
大概、学生の会話なんてこんなもんだろうとも同時に思うのだが。
俺たちはその後も、どの学部の子が可愛いだとか、この間の合コンは誰の一人勝ち状態だったとか、そんな他愛もない会話で貴重な飯の時間を過ごした。
東は昼から授業はないらしく、地元の寂れた繁華街に女の子をナンパしに行くと意気込んで行ってしまい、俺はたまたますれ違った選択授業の担当の長谷川に肩を掴まれ、若干危ない単位と引き換えに資料室の整理を少し手伝う羽目になってしまった。
玉木はゲラゲラ笑いながら俺を見送れば、他学部の女子に引き留められて話し込んでいたようだった。
整理と言っても長谷川の片付けを横から少し、例えばダンボールを組み立てるとか、その程度の手伝いで、すぐにそれは終わったものの帰ろうとすれば、長谷川にコーヒーを奢ってやると、そこに居座ることになってしまった。
長谷川は学部の中でも特別にずば抜けて若い教師で俺らとも年も近けりゃ見た目もまぁまぁ良くて、女子達からは好かれているかも知れないけれど、俺はあまり得意な人物ではなかった。
まず、目が怖いのだ。
玉木は、一瞬ワザとむっとした表情を浮かべて、東の手を取れば、チャーシューをパクリと食べてしまった。
瞬時に東が悲壮な声をあげ、箸をパタパタさせれば、玉木がニヤニヤと笑いながらチャーシューを飲み込んだ。
「へっ。才能を僻むな凡人よ。」
「ひっでぇ!」
「ひでぇのはどっちだ、バカ。」
「真実はオブラートに包めよ玉木。」
「お前まで!ひっでぇ!」
「小馬鹿にすっからだよ、観念しな、お前の負けだから。」
いつもながら、バカバカしい会話だと思う。
大概、学生の会話なんてこんなもんだろうとも同時に思うのだが。
俺たちはその後も、どの学部の子が可愛いだとか、この間の合コンは誰の一人勝ち状態だったとか、そんな他愛もない会話で貴重な飯の時間を過ごした。
東は昼から授業はないらしく、地元の寂れた繁華街に女の子をナンパしに行くと意気込んで行ってしまい、俺はたまたますれ違った選択授業の担当の長谷川に肩を掴まれ、若干危ない単位と引き換えに資料室の整理を少し手伝う羽目になってしまった。
玉木はゲラゲラ笑いながら俺を見送れば、他学部の女子に引き留められて話し込んでいたようだった。
整理と言っても長谷川の片付けを横から少し、例えばダンボールを組み立てるとか、その程度の手伝いで、すぐにそれは終わったものの帰ろうとすれば、長谷川にコーヒーを奢ってやると、そこに居座ることになってしまった。
長谷川は学部の中でも特別にずば抜けて若い教師で俺らとも年も近けりゃ見た目もまぁまぁ良くて、女子達からは好かれているかも知れないけれど、俺はあまり得意な人物ではなかった。
まず、目が怖いのだ。