秘密のMelo♪y①*日本編*

「はわ~~。まおのと一緒?」


「ああ」


そおなんだ。早く言ってくれればいいのに~。


「やってやって!」


目を輝かせてかっくんに訴えかける。

ため息をつきながらも、バイオリンを手にしてくれた。


「…少しだぞ」


「うんっ」


胸の前で両手を組み、ドキドキしながら待つ。

まともに聞いたことないんだ…。

楽しみだなぁ。


ピンッピンッと軽く弦を弾くと、弓を乗せる。


「……」


ごくりと喉を鳴らした次の瞬間…。


「……!!」


どくん、と体中の血が一気に駆け巡った気がした。

悪寒にも似た寒気が背中を走る。


……これが…『星野楓』の演奏……。



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