秘密のMelo♪y①*日本編*
実はちゃっかり持っていたバイオリンを突き出して、真剣な顔で命令する彼。
「…な……なんで…?」
冷や汗を流しながら、聞いてみる。
「いいから、弾け」
「っ……」
なになになに…?
なんでなんで?
頭が混乱して物を考えられない。
ここは……ここは…。
「ああーっ! ゆー…ゆ、ゆーえすじぇー…?」
「何が言いたいの?」
ごまかすに限る!…と思ったらいいとこでかんだΣ
「いやかんだとかやのーてそもそも意味が分からんわ」
「ま、まちがえたんだよ! あれだよあのー…不思議な空飛ぶ宇宙船」
「もしかしてUFOって言いたかったの?」
それだよ蓮くんすっごいさすが!
「んなこたどうでもいいんだよ。誤魔化してんじゃ…」
「ねえていうかあたし達もしかして最後じゃない? いちばん最初に出たのに…ほら、急ぎましょ!」
眉を寄せて言いかけた星野楓を、見事りんりんが遮った。
感謝の気持ちが募りすぎて、姉御と呼びそうだ。