秘密のMelo♪y①*日本編*
あっさりバレたりして
ホールに着くと、案の定だいぶ人数が集まっていた。
「なにするのかなぁ…?」
「さー」
「あんな楓くん。顔がよかったら誰でも落ちる思たら大間違いやで?」
「しばくぞてめぇ」
「野蛮だね…ふっ」
よく見たら……バイオリンやビオラといった弦楽器。
クラリネットやフルート、トランペットなどといった、木管金管楽器。
結構持ってる人が多い。
むしろ……楽器の科で持ってないのって、ピアノとか大きいの以外であたしくらいなもん?
……いやまっさかあ。
「あれー? そこのおチビちゃん?」
「へ?」
とってもわざとらしい声色で、バイオリンを持った女の子があたしに目を向けた。
「楽器どーしたのかしらねえ? …あ、素人は人に見せられるようなもの持ってないのかな? ごっめーん」
きゃはははは!と、いかにも愉快そうな笑い声が響いた。