秘密のMelo♪y①*日本編*
そっかぁ。
あのお兄ちゃんが……が…。
「うえーっ」
「は!?」
「きもちわるい~」
「バカっ…寝ろ!」
はーい…。
忘れてた。あたし今ダウン中。
「貴様! お嬢様に向かって馬鹿だと? 一体何様のつもりだっ」
大体貴様馴れ馴れしいぞっと付け加えながら、びしっと人差し指を突き立てる自称本物に、りんりんが言った。
「星野楓を知らないんですか? 真緒のお世話係なら、音楽界にも詳しいでしょ?」
「なに、星野楓? そいつがどうかしたか」
「どうかって…だから」
「ふんっ。あいつもまあ確かに、腕は認めてやるがな? 真裕様にはかなわないんだ。悔しいが腕は認めてやるがな?」
「別に……あんたに認めてもらう必要ねぇんだけど」
「なに?」
「俺だって、真裕にだけは一生追いつくことも出来ねーだろうなと思うし」
なに言ってんだおーかっくんたら。
天才と名高い星野楓が、妙に弱気だねぇ。
真裕ってあたしんことでしょ? かっくんがそんなへっぼいわけないじゃん~。