秘密のMelo♪y①*日本編*
そうしているうちにも、入学式は終わったようだった。
「あ、終わったみたいだよ。なんとか混ざらないと」
すくっと立ち上がり出入り口付近に身を隠し、集団に混ざるべく隙を伺った。
…おっ!
最後尾最後尾!
何食わぬ顔していちばん後ろを歩くことに成功である。
さすがあたし、天才っ。
「クラス分け発表するから自分の教室へ行けー」
前のほうから先生らしき人の声が響いた。
科ごとに分かれるんじゃないんだ…。
まあそうじゃなくて助かったけど。
「ん……っと」
掲示板のところへ着くけれど、あたしは背が低いから……見えない。
みんなおっきいよ~…。
「ってきゃあ!」
「あっ、いたの。ごめーん」
……。
なにもそこまで小さくはないと思うんですけど。
「んっしょ……」
若干いじけながらも、その小ささを活かして人と人の間を縫って前に進んだ。