秘密のMelo♪y①*日本編*
「ってこらこら楓! ホントに帰んないのっ。一応一通り目通ししてみたほうがいいでしょ?」
かっくんの首根っこを掴みながら、ひらひらと楽譜をチラつかせるりんりん。
やっぱり最強です…。
「…これ何の曲?」
「さあ…知らない。見たことない」
「てか作曲家の名前からして…絶対ヘンだと思うよ。なにこのミハイル・ザ・ケンタって」
けんた?
日本人?
いや……『ザ』って…人じゃないの?
てゆーかみはいる…。
「……」
突っ込みだしたらキリがないので、ここらでやめておこう。
そう決めて、作曲家の名前は見なかったことにした。
「まあ…結構単純なリズムだし、一回通せばもう大丈夫だよね」
ましてかっくんは天才だし、しゅっちゃんや蓮くんもだいぶ名高いらしい。
りんりんも実力派として人気があるみたいだし…。
これならすぐ終わるよね!
「さーっ。まおはぁ…しゅっちゃんがいいな♪蓮くん! かっくんは任せたよ」
「ああ。任せて」
「…おいこら」
「やたーっ。真緒たんや真緒たんや~♪男なんぞと組まんですんでよかったぁ」