龍の花嫁~ちはやふる・冬絵巻~
☆龍の伝説
いつも同じ夢を見ていた。
私の身体が水面に沈んでゆく。全身が針で刺されたように思えるほど水は冷たい。
深く…深く…水底へと誘われるように…落ちてゆく身体。
息は苦しく…生と死の狭間を行き来する。
死に対して夢の中の私は全く抵抗がなかった。
寧ろ…死ぬことを望んでいた…。
それは何故か…分からない。
水底から現れた白い龍に私は救われ…水面へと身体が引き上げれてゆく。