龍の花嫁~ちはやふる・冬絵巻~
誰かが俺を抱き上げ、庇ってくれた。
俺は難を逃れた。傷ついた俺を手厚く看病してくれたのが…華だった。
俺は祠で華を待つ毎日。
傷が癒えるまでの逢瀬。
華の優しさに触れて人も捨てたモノではないと見直した。欲望の権化のよ
うな万物だと人は思っていたが…華は違った。常に誰かに役に立ちたくて生きているような女性。
主を亡くして…ぽっかりと穴の空いた心の中を華の存在が埋めてくれた。