龍の花嫁~ちはやふる・冬絵巻~
「……」



男の魂と一体化するには時間を要した。



女はあの泉で命を尽き果て…俺だけがあの泉に残された。



男は自分の秘めた思いを文に託していた。






俺とその男の違いは言の葉で自分の思いを語り、行動で指し示した。





こうしてまた出遭ったのに…また…俺は拒絶されるのか…。


男の身代わりでも構わない。


俺は深く深く…姫宮さまを思っていた。


この恋情を…断ち切れないほどに…。



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