龍の花嫁~ちはやふる・冬絵巻~

淡い碧色の装束に頭には烏帽子を被った智成さん…!?


突然…平安の公達姿で彼は現れた。


扇を広げ、私に微笑む。


「……この間はどうも…」


「こちらの方こそ…助けて頂いたのに…あのようなことしてしまって申し訳ありません」


私は椅子を立ち上がって、彼に頭を下げた。


「命の恩人の顔を平手打ちとは…姫宮さまもヒドイ方だ」


智成さんは扇を閉じて、私を抱き締めた。



彼の身体から発せらる甘い薫りが私の鼻を擽る。


「……君は前世の記憶思い出した?」



やはり…あの夢は私の前世。






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