最強剣士(仮)女子高生☆

1番前に立っていた男の人が、マイクを手にする。


「あー、剣道部です。いつもは、武道館で練習してます。興味のある方は一度見に来てください。」

そうはきはきと話したあと、初心者でも大丈夫です、と小さく付け加えた。

やっぱり経験者の方がいいんだろうな。


「あすみ、お前何か言うことあるか?」「え、あたし?」

というやり取りが聞こえたあと、女の先輩がすっと前に出る。


「あ、あの人星あすみさんだ!」

「ん?ゆーちゃん知り合い?」

「ううん、でもすごく強い人!攻撃は最大の防御って言うでしょ、それを体言したような人で攻め方がもう隙がなくって・・・」

「ゆーちゃん、あの人話すよー?」


「あー、あー・・・けほん」

マイクを手にしたあすみ先輩は、あどけなさの残る顔でにっこりと笑った。




「ゆーくん、見てるー!?あたしがんばるよー!!」



剣道部に入るのやめよっかな。


一瞬そう思うくらい「武道」を感じさせないでれっぷりだった。


二年生の方からはどっと笑いが起こった。


「えーっと、あすみみたいな人でも頑張ればできます!フリーダムな感じですけど、一生懸命です!よろしくね〜☆」
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