最強剣士(仮)女子高生☆
「中坂っ・・・美姫ぃ!?」
「ゆーちゃん知り合い?」
「昨日言ったじゃん、県内1番のひと!」
「えっすごいすごーい!!」
「あ゛?あんたらあたしのこと知ってんの?」
いつの間にか中坂美姫は鞄を手にして私たちの隣にいた。早い。
それにしても、これが・・・中坂美姫。
「そりゃあ知ってるよ、去年県大会で優勝したよね」
「あー・・・そんなこともあったねー・・・で、何さん?」
「え?私?高丘中の長谷川悠・・・だけど」
「・・・ごめん、知らんわ」
ですよねー。
というか、中坂美姫って、こんなに・・・ちゃらかったっけ?
確かに少し茶髪っぽかった気がする。
長い睫毛に大きな瞳、明らかに人工だ。
腕にはシュシュ、首にはハートのペンダント。
スカートは短いし、ネクタイは緩い。
胸ポケットにはカラフルなヘアピンが並び、鞄にもストラップやらがたくさんついている。
そしてその中で異彩を放つ、簡素な竹刀袋。
ていうか今日入学二日目なんだけど。
「ま、そういうわけであたし帰るから。縁があったら、またよろしく」
「待って!」